サーモス Thermos 英国ビクトリア朝が生んだ科学の魔法瓶

お茶好きのイギリス人 サーモスは野外の必需品だ。

イギリス人の紅茶好きはご存じの通り。暑かろうが寒かろうが、天気の良い週末の午後など、近所の公園に出かけて芝生の上に腰を下ろしてゆっくりと紅茶を楽む。最近の若い人はどうか判らないけど、我が家の近所の公園はお休みの日はそういう光景をよく見かけます。

 

といってもぜいぜい紅茶にビスケット。その質素なこと極まりないけど、彼らにはこれがとても豊かな時間なのです。

 

お茶を保存する魔法瓶、英語では「フラスク」Flaskと言います。もうひとつ、「サーモス」Thermosとも言います。あまりに頻繁に聞くので来てすぐに覚えた英単語でした。

 

「サーモス」は登録商標です。その原型モデルは1892年、オクスフォード大学で低温物理学の研究をしていた先生がその研究過程で発明しました。彼はこれを商業利用することに興味がなかったのか特許申請をしませんでした。

その後1906年、ドイツの吹きガラス職人がガラスを加工して飲食物の保温に使えることに気づき、ギリシア語で熱を表すThermosという名称で商標登録したのです。

さらにThermosの商標はアメリカの会社に買われ、サーモスはアメリカ、カナダ、イギリスなど世界中で開発され販売されるようになりました。

 

お茶とピクニックが大好きなイギリス人にとって、いつでも暖かいティーが飲めることは大変重要なことです。そういう背景があり、サーモスもしくはフラスクはきっちりと英国の日常生活に定着しました。

余談ですが、ガラスに代わってステンレスのサーモスを開発したのは日本の会社です。ビクトリア時代のイギリスから始まってサーモスは今日本の会社と提携して商品開発されています。

 

全く未使用のサーモスを見つけました。

1950年代後半か60年代のものでしょう。

梱包箱も昔のままです。

こんなミントな状態のものは初めてです。

 

画像下段左端は中蓋です。

ちょっとトリックがあって、トップの赤いツマミを回すとゴム円周の直径が変化して、ガラス部との締まりの強弱を変えられます。以前のサーモスの中蓋はコルク製でした。コルクだとやはり漏れるのですよね。

 

画像のサーモスはFood Jarで、お茶ではなく、ランチを保温して持ち歩いたのですね。当時の人々、いったい何をこれに入れていたのでしょうか。興味は尽きません、調べてみます。

 

一番最後に付け加えた画像は、別のパーツ。お茶を保温するサーモスの替えガラスです。ガラスですから、よく割れたのです。割れたらおしまい、というほどに裕福な時代ではありませんから、当然、替えガラスがあったわけです。

 

 

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