和箪笥、故郷へ帰る

英国から百年の歴史を越えて戻ってきた和箪笥

帰省中のもうひとつのお話。

 

この和箪笥は、前述のズボ作のダイニングテーブルと一緒にコンテナで英国から送りました。

友人のJ氏から特別に譲り受けたものです。J氏は大英博物館の元学芸員で今はモダンアートのキューレータをしています。彼の曾お祖母ちゃん所蔵のもので、江戸時代の箪笥だとか。

 

桐製でとても軽いです。運びが便利なように、左右に取っ手が付いています。火事のときに直ぐに持って逃げられるようにとの配慮だったとか。

もしかしたらこの箪笥はトップ三段部分のみで、下の部分があったのかも知れません。

 

日本から英国へ、そしてまた英国から日本への往復船輸送で、相当な試練を経ているので、キズや割れの損傷はいくらかあります。しかし、戸や引き出しの開け閉めは実にスムースで、歪みや狂いもありません。

今は実家の和室の片隅に収まっています。

 

和箪笥は欧米でも愛好家が多いです。骨董でなくとも今様の箪笥も受けそうな気がします。クールジャパンなどというヘンテコな運動を起こさずとも、良品は自ら語るはず。

 

徒弟制度のあった昔の英国の家具は、気が遠くなるほど精緻な造りだったのですが、昨今、世界企業I社に代表される大量組み立て安物家具のお陰で、英国でもペラペラの安物が世に跋扈するようになってしまいました。

和箪笥の職人さんの灯火が消えないことを祈りたいです。

 

 

 

 

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